22歳の夏休み

 

・22歳の夏休み

解剖実習や試験も終わり、無事医学部2年次の夏休みを迎えることができた。無事とは言ったが、正直試験の手応えは芳しくないので、再試にかかっても困らないように化学くらいは9月入った頃には勉強を始めておきたい。

フレッシュな2年生とはいえ浪人を重ねた僕はもう22歳である。しかし自分がその年齢にふさわしい能力や成熟した精神を持っているかというと全くそんな気はしない。頭の回転も遅いし性格も良くない。優しいとは言われるが自己保身の結果である。

人間関係においてはそのことを特によく感じる。高校までは小学中学で築き上げてきたコミュニティの中にいれば生きていけたし、浪人時代は1人でいることが当たり前だったので気づかなかったが、どうやら僕は友達を作るのが下手らしい。その要因は僕自身の人間的魅力の欠如など色々考えられるけれど、やはり自分自身が他人に興味を抱こうとしていないことが一番大きいのではないかと思う。例えば自分は人の顔と名前を憶えるのが苦手である。部活の先輩の名前すら半分も分からない。でも結局はこれも他人に拒否されて傷つくことを恐れているだけで自己保身の一つなんだろうと思う。これは在学中に矯正していきたいと思っているのだが、この姿勢はいつの間にか自分の骨格になってしまっているようでなかなか治りそうにない。

自己批判ばかりしていても気が滅入るのでこれくらいにしておく。

 

・映画とか

劇場版スタァライトを見てから、映像表現の訴求力や面白さを意識するようになった。アニメ映画でやっと気付くというのはやや気恥ずかしいけど、それくらい自分の中で影響力を持つ作品だった。夏休みは映画やドラマに色々触れたいと思っている。

今日はスタンリー・キューブリック監督のフルメタル・ジャケットを見た。戦争映画を見るのは初めてだったが、キャラクターが魅力的で飽きずに楽しめた。特にハートマン軍曹は強烈だった。朗らかなメロディに乗せて下品なスラングを歌いながら走っているシーンなどは下品すぎて笑ってしまった。また、1人1人を写しながら画面が横に流れていく映像が多用されており印象に残った。こういった作為的な構図は面白くてすきだ。戦場を後ろにミッキーの歌を歌いながら行進するラストは戦争というものを印象的に描いていたと感じる。